ChatGPTやClaudeといった生成AIを使い始めてから、なぜか気持ちが沈むようになった——。「これまで磨いてきた自分のスキルに、もう価値はないのかもしれない」「自分がいなくても、世の中は問題なく回っていくのではないか」。そんな漠然とした虚無感や、モチベーションの低下を感じている方は、決して少なくないと思います。
実を言うと、私自身がまさにそうでした。この記事は、同じような感覚を抱えている方に向けて、私がその虚無感とどう向き合い、どうやって抜け出したのかを、できるだけ正直にお話しするものです。技術論ではなく、ひとりの人間の体験談として読んでいただければと思います。
私も「自分の価値がなくなった」と感じた
生成AIが一気に賢くなったとき、正直に言えば私は怖かったです。
これまで何年もかけて身につけてきたコーディングやリサーチのスキルを、AIがいとも簡単に、しかも一瞬でこなしてしまう。自分が徹夜してようやくたどり着いた答えに、AIは数秒で並んでくる。その光景を目の当たりにして、「自分の存在価値がなくなった」「自分がいなくても社会は回る」と本気で感じてしまったのです。
積み上げてきたものが足元から崩れていくような、あの感覚。もし今あなたが同じように感じているのなら、その気持ちは痛いほど分かります。そして、それは決しておかしなことではありません。
でも、それは"AIのせい"ではなく、ずっと前からそうだった
少し落ち着いてから、私はあることに気づきました。
「自分がいなくても社会は回る」——これは、実はAIが登場する前から、ずっと変わらない事実だったということです。
考えてみれば、どんなに優秀な人でも、その人ひとりがいなくなって完全に止まってしまう社会などありません。誰かが休めば誰かが補い、世の中はそうやって回り続けてきました。私が「自分の価値がなくなった」と感じたのは、AIのインパクトがあまりに大きすぎて、もともと当たり前だったその事実を、急に目の前に突きつけられたからにすぎなかったのです。
つまり、本当に何かが失われたわけではありませんでした。ただ、AIという鏡に映って、見えていなかったものがくっきり見えてしまった。それだけのことだったのです。そう捉え直せたとき、足元の崩れる感覚は少しずつ収まっていきました。
むしろ、AIで「やれること」は増えた
そして、もうひとつ大事なことに気づきます。
AIが出てきたことで、自分の「できること」は減ったのではなく、むしろ増えたということです。
これまで時間や体力の限界で諦めていたこと、手が回らずに後回しにしていたこと、そもそも自分のスキルでは届かなかった領域——そうしたものに、AIという強力な相棒を得たことで手が届くようになりました。減ったのは「自分ひとりで全部やる」という縛りであって、できることそのものはむしろ広がったのです。
この視点に立てるかどうかで、AIは「自分を脅かす存在」にも「自分を拡張してくれる存在」にもなります。
私が虚無感から抜け出せた理由——AIを「学んで、毎日使った」から
では、どうやってその虚無感から抜け出したのか。答えはとてもシンプルで、AIをもっと勉強して、日々の実務でとことん活用するようにしたからです。
頭で「AIは味方だ」と思うだけでは、気持ちは変わりませんでした。実際に手を動かし、生成AIでリサーチをし、実務で使いこなせるようになって初めて、虚無感は「面白さ」と「手応え」に変わっていったのです。
具体的に、私の仕事は次のように変わりました。
- 以前:ひとつの案件を解決するために、2日ほぼ寝ずにコーディングする、ということが当たり前にありました。それだけやっても解決にたどり着けず、クライアントから評価してもらえなかったこともあります。
- 今:Claude Codeなどを使いながら、問題解決の糸口を見つけるスピードが格段に上がりました。解決できる確率そのものが上がり、しかも徹夜で身体を壊すこともありません。
短い時間で、より多くのクライアントの問題を解決できるようになりました。その結果、いただける「ありがとう」の数も増えていきます。これがまた、何よりのモチベーションになるのです。
健康を削らずに成果が出せるようになったので、モチベーションが一時的に上がるだけでなく、長く持続するようになりました。疲弊して燃え尽きるのではなく、良い循環が回り始めたのです。
虚無感の正体は、「AIに仕事を奪われること」ではありませんでした。AIを使いこなせず、その力を借りられないまま立ち止まっていること——それこそが、本当の不安の源だったのだと、今では思います。
インターネットが生まれたときも、同じだった
歴史を振り返れば、こうした「新しい技術への戸惑い」は今回が初めてではありません。
インターネットが普及し始めたときも、「これで仕事がなくなる」「人の役割が奪われる」という不安の声は確かにありました。けれど結果として、インターネットを否定せず受け入れ、上手に活用していった人や企業のほうが、その後の世界で大きく羽ばたいていきました。
生成AIも、まったく同じだと私は感じています。大きなイノベーションが生まれたとき、それを真っ向から否定して身構えるのか、それとも肯定して自分の味方に変えていくのか。その選び方ひとつで、その後の景色は大きく変わっていくのではないでしょうか。
ポジティブシンキングが、仕事も人生も楽にする
最後に、私がたどり着いた素直な実感をお伝えします。
新しい技術に対しては、否定から入るより、肯定して活用していくポジティブシンキングのほうが、仕事の解決能力が上がるのはもちろん、人生そのものも楽になる——ということです。
同じAIという存在でも、捉え方ひとつで見える世界はまるで違ってきます。
| 視点 | AIを「脅威」と捉えると | AIを「味方」と捉えると |
|---|---|---|
| 気持ち | 不安・虚無感が募る | 好奇心とワクワクが湧く |
| 行動 | 距離を置き、立ち止まる | 学んで、毎日使ってみる |
| 結果 | できることが減った気がする | できることが実際に増える |
| 仕事 | 評価されるか不安なまま | 解決できる確率が上がる |
まとめ
同じように虚無感を抱えている方へ、私の体験をまとめます。
- 「自分の価値がなくなった」「自分がいなくても社会は回る」——その感覚は、AIが生んだものではなく、もともとあった事実が見えただけです
- AIによって、できることは減るのではなくむしろ増えます
- 虚無感から抜け出す一番の近道は、AIを学び、日々の実務でとことん使ってみること。使えるようになると、短い時間でより多くの人の役に立て、感謝もモチベーションも増えていきます
- インターネットのときと同じで、イノベーションは否定するより肯定して活用したほうが、仕事も人生も楽になります
もしあなたが今、生成AIを前にして立ち止まっているのなら、ぜひ一歩だけ踏み込んで使ってみてください。その一歩が、虚無感を手応えに変えるきっかけになるはずです。私たちも、その一歩を一緒に踏み出すお手伝いができればうれしく思います。
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